【走行レポート】Tanami road -Australia-

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Tanami Road 

ノーザンテリトリー(NT)のAlice springsから西オーストラリア(WA)のHalls creekへ抜ける道。全長1075kmの内700km以上がオフロードで、道はかなり悪いと聞いていましたが、その通りでかなりの悪路の連続。僕は途中で別のトラックに入ったので全線走破はしていませんが、なかなかの気合いが必要でした。ちなみに日本語では"タナミ"と表記されますが、英語では"タナマィ"と発音しないと通じません。こちらも日本語では情報が出ていないのでここでレポートします。

 

Where
オーストラリアのど真ん中、アリススプリングスからスチュアートHWYを北へ20km。ここがタナミロードの入口。ここから北西に向かって延びているためブルームやカナナラ方面に行くには近道になる。

When
水の補給を考慮すると、夏場はかなりの量の水が必要になるので避けた方が良いでしょう。7月の晴れた日中は30℃以上になり日差しもかなり強く暑い、夜は10℃ぐらいで過ごしやすかった。

Distance
・Alice springs-Rest area 130km
・Rest area-Tillmouth well 62km
・Tillmouth well-Yuendumu 100km
・Yuendumu-Rest area 160km
・Rest area-Lajamanu jct 197km
(・Lajamanu jct-Billiluna 238km)
(・Billiluna-Halls creek 170km)

数キロの誤差はあると思うのであしからず。Lajamanu jctからタナミロードを外れたのでカッコ内は走ってません。

Time
風向きと天候で大きく変わってくる。晴れの日は東寄りの風が吹くが基本的に不安定に吹き荒れる。
AliceからLajamanu jctまでで8日かかった。

Road
Yuendumuの手前15kmまでは舗装路。そこからはコルゲーション地獄が始まる。

・Alice springs-Yuendumu 
舗装路。一車線の道で交通量はそれなりにある。対向車が飛ばす砂利に注意。

・Yuendumu-Lajamanu jct
悪路。道の端から端までコルゲーションのところもあって逃げ場がなく、一日中バウンドしながら走る事になる。平らな区間もあるがそれも束の間、またすぐに悪路になる。深い砂でスタックして歩くしかなくなる区間もある。


Water
上に書いたそれぞれの距離が水を補給できるポイント。
強い日差しと乾燥で喉の渇きがハンパじゃなく、最低でも一日5Lは欲しい。
Lajamanu jctのウォータータンクは上蓋が外れていてタンク内はあまり綺麗とは言えない。飲用出来るのかはわからないが飲むしか無い。あまり美味しくはなかったしなにかカスが浮いてたからフィルターを通した方が良いかもしれない。

Food
・Tillmouth well  缶詰や菓子は多少置いてあるが、食料の補充には物足りない。
・Yuendumu 大きめのコミュニティで、品揃えの良いストアがある。値段は大型スーパーよりは高い
Billilunaにもストアがあるらしいが行ってないので不明。

Billilunaに行くにしろLajamanu方面に行くにしろYuendumuから580km程食料は手に入らないのでしっかり計算して確保しましょう。

Camping
Tillmouth well にはキャンプ場があるが、YuendumuやBillilunaには無い。
タナミロードに入って最初の100kmぐらいは道の両側が牧場になっていて柵があるため道から20mぐらいしかブッシュがないので隠れる場所を探すのが大変だった。それ以外はブッシュキャンプし放題。

Encounter
キャンパーや地元のアボリジニもいるが、多いのはマインサイトの作業トラックやロードトレイン。心配して止まってくれる人は多い。一日少なくても20台ぐらいは出会う。

Gear
・寝袋  夜は冷え込む日もあったが、夏用の寝袋で大丈夫。寒ければ服で調節。
・トレーラー  great central road と同じで水食料を運ぶのにあった方が良い。
・タイヤ  フロントは1.95インチ、リアは2.10インチのブロックタイヤ。
・マスク 目に見えないレベルの砂埃が舞っていてかなり乾燥するのと、日差しがかなり強いため顔面を守れるようにマスクかターバンみたいなものがあると良い。


最後に
一日中バウンドしながら走るのは正直辛い。ロードトレインが巻き上げる砂埃とノーザンテリトリーの強烈な日差しを浴びながらサバイブしていく、これこそがアウトバックの旅だと感じた道でした。ブルームやカナナラ方面に抜けるなら充分行く価値はあるし、自転車ではかなりの忍耐を必要とするのでいい修行になるでしょう。ここをクリアするとハイウェイなんて楽すぎてただ退屈なだけで走ってられません。

 

Written&photo by Ryoichi